第二十八番 桑多山 安芸院
道隆寺(広島県真言宗教団)
御本尊 薬師瑠璃光如来
御真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
御詠歌 道おおき みちのなかにも よろずより 隆なりけり 法のみおしえ
縁起
当山は、安芸国屈指の古刹(古いお寺の意)にて大同年間に弘法大師唐よりご帰朝後、安芸郷随一の高山、五社総山に創建されたと伝えられ、今その跡を寺屋敷と称する。大師ご自作の本尊薬師如来、日光月光菩薩、厩戸王子作の十二神将を安置、鎮護国家万民豊楽五穀豊饒の祈願所とされた。創建当時は府白山無量壽院薬王寺と称し、代々の国司が法要供養を勤め、当国上下の信仰が篤かった。長徳元年(九九五)安芸国主関白藤原道隆が勅を受け、現在の地に三年の日時と巨費を以て、方八丁の広大な境内に七堂伽藍の堂塔を建立、十二末寺を近地に建立し京都御室仁和寺直末として、寺領一千余石を賜り桑多山安芸院道隆寺と改称、安芸国総祈願所と定められた。当府中は安芸国府、安芸駅所在地であって当寺の地位は重きをなしていた。 総社並に松崎八幡宮の大祭には、必ず当寺住職が出仕していた(古文書による)。後に浅野家代々の祈願所であった(棟札十二枚現存)。毛利元就の火事見舞状、当山縁起および奈良、平安時代の出土品多数を保存している。また附近には古墳群があり、当山御本尊薬師瑠璃光如来は広島県重要文化財である。(墨書銘、一二〇一年建仁元年)。
【巡拝ガイド】
安芸コースの巡路 29江本寺→ 28道隆寺→ 30鵜上寺交通便
広電バス (県庁前発広島駅経由府中、温品)(大須経由温品4丁目方面行)「本町4丁目」(ファミリーマート前)下車、徒歩15分(700m)
「城ケ丘入口」下車徒歩10分(500m)
タクシー 広島駅北口より約20分位(府中城ケ丘上の道隆寺と指示)(1000円位)