第二十一番 金亀山 事真院
福王寺(広島県真言宗教団)

福王寺

御本尊 不動明王
御真言 なうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしゃだ
御詠歌 そわたや うん たらた かんまん 今この身 この世にありて ありがたや

縁起
 嵯峨天皇の御代、弘仁二年(八一一)に弘法大師によって開基されました。その由来は、諸国修行中の大師が当山に登られた折、林の中の一樹に一丈有余もある不動明王像を彫られたのが始まりとされています。この時、池に棲む金色の亀が水中から浮かび出て、大師に礼拝をしたことから山号を金亀山と称し、後に淳和天皇から事真院福王寺の号を賜ったことに因んで、金亀山福王寺と名づけられたといわれます。堂塔伽藍は淳和天皇の建立によるものです。こうして開基爾来、盛時には大毛寺、綾ヶ谷、九品寺を寺領とする霊山勝地の道場として山上に十二、山麓に四十八の寺坊を連ねるまでになりました。しかし、一時衰微の兆がみえておりましたが、正和四年(一三一五)禅智上人によって再興されました。
時に福王寺第二世僧正観雅住持、奏を経て東寺より仏舎利並びに大師の御真影を賜り、当寺に移しました。こののち代々の帝の尊敬厚く、足利尊氏公は五重塔を建立。足利満政公からは御教書を賜り、毎年、四季天下安全の護摩供修行が恒例となりました。
その後、一時荒廃しましたが、安芸の国守護武田伊豆守氏信氏の尽力によって、今日の姿に再興されましたが、昭和五十二年九月落雷により金堂が焼失し、昭和五十六年に現在の御堂が建立され、損傷した不動尊を胎内仏にした、現在の本尊が造立され、旧態の威光を保持しております。
【巡拝ガイド】
安佐コースの巡路 20医王寺21福王寺22真福寺
交通便
JRバス 大朝・浜田方面行→「福王寺口」下車3.8km 徒歩1時間20分
広電バス  三段峡・飯室方面行→「福王寺口」下車3.8km 徒歩1時間20分
広島交通  勝木方面行→「福王寺口」下車3.8km 徒歩1時間20分
タクシー  JR可部線可部駅より(25〜35分)2000円
バス  国道45号線「可部上市」下車して(20〜30分)1800円
住所
〒731-0236 広島市安佐北区可部町綾ヶ谷251 TEL 082-814-3930
近くの札所
19毘沙門堂20医王寺22真福寺