第六十番 坊主山
法念寺(高野山真言宗)
御本尊 弘法大師
御真言 南無大師遍照金剛
御詠歌 安芸の国 筆の都に 立ちよれば 大師にあえる 法念の寺
縁起
開山は芳念尼僧。子供の頃から近所にある観音堂に手を合せ、道端の地蔵尊にお花を供えていた。戦後、高野山に登る。入檀できない円通寺道場(真別所)の三井英光大正僧に「通って来るならば」と戦後、女性第一号加行を受け護摩を焚く事を授かる。
道場の地を求めて数年、ある時、広島東雲町に原爆で亡くなった方を焼去したと云う土手下の広場に縁あり、堂を建て護摩を焚き無縁仏を供養したのが始まりで「土手のお大師様」と農・漁民の信仰を集めていた。 昭和四十三年に広島都市計画で立ち退きとなり現在地(熊野町)に移り大師教会として発展し熊野のお大師さんと親しまれ、平成元年に二代目覚念師によって寺院として本山より認可を受け高野山真言宗法念寺と改寺。坊主山商店街通りにあり、道行く人々も手を合せ、近所の方々も散歩がてらお詣りされる人も多く、弘法大師霊場として現在に至る。
境内には慈母観音様が立ち水子地蔵尊を安置し十三仏尊の並ぶ寺で水子供養に参詣される方、又は厄除け祈願、他の祈願所として参詣者の多い霊場である。