第八十三番 篠尾山 大乗寺
正覺院(高野山真言宗)
御本尊 不動明王
御真言 なうまくさんまんだ ばざらだんせんだん まかろしゃだそわたや うんたらた かんまん
御詠歌 一切の なやみ三どく 切り払い 慈徳あらわる 南無不動尊
縁起
皇極天皇三年、平良岩木普明が住し、後、養老元年自ら剃髪して草庵を結び、念仏三昧たりし処へ、天平年間、行基菩薩諸国巡錫の砌、当山に登り堂一宇を建て、篠尾山大乗寺と号す。(普明行基に従い法相宗の教義を伝授され当山開基の祖となる。)第二世霊光律師の代、弘法大師厳島弥山開基の際真言宗に改宗す。
貞応年間厳島神社々職、藤原親実卿鎌倉より廿日市桜尾城に転住、当寺本尊を嵩信して桜尾城の祈願所と定めらる。文明十年藤原奥親卿当寺の本尊として不動明王を勧請し、祖先親実卿の為、一堂を建立して正覚院と名付ける。慶安五年親実卿の産土神天満神社を桜尾城より移転祭祀し、廿日市氏神社とせし為、別当職として明治維新に至り、廃仏毀釈に依り神仏分離す。明治十七年祝融の災に罹り、堂宇悉く灰燼に帰す。以来天満神社と正覺院と各々再建現在に至る。今は高野山真言宗に属す。
【巡拝ガイド】
佐伯コースの巡路 81蓮光院→83正覺院→68藥師堂交通便
JR山陽本線 「廿日市」下車、徒歩10分広電宮島線 「廿日市」下車、徒歩5分
広電バス、JRバス、防長バス (岩国線・原線・佐伯線いずれも「廿日市」下車)